高額療養費は、同1か月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、自己負担限度額を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
自己負担額限度額は年齢や所得の区分で分けられ、一定の条件がありますが世帯で合算もできます。
対象となるのは健康保険適用の医療費になります。先進医療の技術料や自由診療代、入院された場合の食事代、衣類・タオル等の日用品、個室にしてもらう差額ベッド代は高額医療費の対象外となりますのでご注意ください。
なお、あらかじめ医療費が高額になることがわかっている場合は「限定額適用認定証」を申請し、窓口では自己負担限度額を支払うこともできます。
また高額医療費制度は同一月内での判定となります。月末から月初めにかけて入院された場合、それぞれの月で高額医療費制度の判定となりますのでご注意ください。
例えば8月20日から9月15日の月またぎの入院だった場合
・8月20日から8月31日 での高額医療費判定/自己負担限度額支払い
・9月1日から9月15日 での高額医療費判定/自己負担限度額支払い
となり、1回の入院でも最高で2か月分の自己負担限度額の支払いが発生します。
ただし直近12か月に3回以上高額医療費に該当すると4回目以降の自己負担限度額が軽減される仕組み(多数該当高額医療費)もあります。
高額療養費制度を利用すれば、ひと月あたりの医療費の支払いが自己負担限度額を超えた場合、超過した分は払い戻されます。もし大病や大ケガをして、医療費が高額になってしまったとき、とても頼りになる制度です。こういった制度を理解し、いざという時にしっかりと治療に専念できる状態を作っていただけばと思います。